遠江のブログ

実在しないアイドルのこと

芹沢あさひさんの「星をめざして」の話

私たちは何故こんなにも芹沢あさひが好きなのか。プレイヤー個々に芹沢あさひ象が存在する事は大前提として、大きな共通認識に"興味を示したものに対する執着心とその一過性"があり、実際に彼女は沢山のものに心を惹かれる描写がある。

虫。知恵の輪。写真。空。基地。コロッケパン。雪。幽霊。蛍。飛行体。匂い。船。

それらは彼女の天才性によって短期間で理解や消費や体得に至り、その頃には興味の対象から外れている。忘れられていることさえある。彼女の記憶から失われたもの。それは彼女がアイドルと出会い、アイドルになった瞬間だ。

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街頭モニターCMを見た彼女はこのドキドキの原因究明を目的としてアイドルになり、それに全力を尽くす。

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この時の彼女のレッスンは単なるトレーニングではなく生そのものだ。

見事W.I.N.G.を優勝してみせた彼女はストレイライトに参加し、人気も実力も獲得していったのち再度偶然見つけた運命的出会いであった、あの街頭モニターCMに再び出会い………

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こんなことを言う。もう一度確認するが、私たちは芹沢あさひが大好きであり、その魅力の共通認識として"興味を示したものに対する執着心とその一過性"がある。飽くなき探究心で次々と新しいものを発見、研究、昇華させることでファンを魅了していく彼女から目を離すことができない。彼女には過去を振り返っている暇など無い。

けれど。

 

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あの日の彼女の目の輝きを忘れられる筈がない。

 

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あの日の彼女が見せ始めた強い推進力を忘れられる筈がない。

 

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あの日の彼女の理由のある勝利を忘れられる筈がない。

 

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あの日の彼女の無垢な探究心を忘れられる筈がない。

 

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あの日の彼女の頼もしい危うさを忘れられる筈がない。

 

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あの日の彼女の初めての高揚を忘れられる筈がない。

 

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あの日の彼女の初めて感じた無力感を忘れられる筈がない。

 

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あの日のステージの彼女を、キラキラのはしっこを掴んだ瞬間の芹沢あさひを忘れられる筈がない。

 

しかし、芹沢あさひは絶対に過去を振り返らない。もし仮に過去に固執するようになればその輝きに影を落とす事もあるだろう。プレイヤーには彼女の足を止める術も権利も無い。私たちは無力だ。もう一度、あの日の芹沢あさひと出会いたい。

そんな時に聴く曲がある。それは他でも無い彼女自身のソロ曲「星をめざして」だ。

軽快な謎スキャットから始まる本曲は彼女がアイドルと出会いアイドルになった日が鮮明に描かれている。

(ラン ラリパ ラリパ パリルレラロ)
(ラン ラリパ ラリパ パリルレラロ)
(ラン ラリパ ラリパ パリルレラロ パパパピパ ララリパ)

見上げた宇宙に 躍るヒカリ
理由(わけ)もなく胸が ドキドキした
向こうに行けたら 楽しそうで
それが何か知りたくて 走り出したよ

今はまだ果てしなく遠くても
いつの日か必ず たどり着くぞ

星をめざして 何処までだって行こ ワクワクを追いかけて
じっとして居られないのは 本能的なものだ
ほら 知れば知るほどに ときめきが止まらない
わたしがいつの日にか 星になれたなら いいのに

この「踊るヒカリ」が街頭モニターCMを示唆していることは言うまでも無い。

彼女がアイドルに抱いた強い感情がキラキラと光るシンセサイザーと共に脳へ侵入し、あの失われた体験がフラッシュバックする。

星をめざして」はもうニ度と出会えるはずのないあの日の芹沢あさひにいつでも何度でも会いに行くことが出来る。

たったの5拍子で良い。

ラン ラリパ ラリパ、とさえ唱えれば。